ほんとうに探しているのは | アマヤドリ

ほんとうに探しているのは

稽古を続けてるとまず芯がしっかりしてくる。そしてその周りに必要な支えがついてくる。
夢中になっていると今度は余分なものが落ちてくる。音楽と自分の呼吸と血の循る音の中で頭の中の鏡に映る私を見つめる。
本当に限界が近づいた刹那、時間は遅く流れる。体は頭の中の映像と重なり、追い抜いていく。

心臓が破れそうでも足を止めることはできない。

高く飛びたくて私は天を見つめる。爆発しそうな体を抱き締める。
ちぎれる程指先を伸ばして触れたいものは、切り裂いて闘っているものは時間なのではないかと時々思う。